こんにちは!今回は小学校と中学校の生活リズムや学習内容の違いに注目しながら、どのように家庭学習を始めたらよいか?についてお話させていただきます!
ご入学おめでとうございます!お子様が中学生になると、どんな生活が始まるのかと、ワクワクすることも多いのではないでしょうか。
その一方で、今のままの生活リズムで大丈夫なのかと考えてしまいますよね。
さて、保護者の皆さんは、お子様にどんな中学校生活を送ってほしいと考えていますか?
答えはさまざまだと思いますが、もちろん勉強をして、高等学校に進学することだけが中学校という場所の役割ではありません。
勉強はもちろん大切です。しかし、学校はひとつの社会として友だちや先輩たち、先生たちと交流したりしながら、勉強以外のことも体験する場です。
もちろん、中学3年生の後半の時期になって、受験勉強に集中しなければならない状況になれば、ある程度他のことに充てていた時間を短縮したりして、やるべきことを優先させる必要も出てくるでしょう。
しかし、それ以外の時期にあっては、まず「自分のどうしてもやりたいことをやる」ということを念頭に置いてみても良いと思うのです。
このように言うと、「ウチの子は勉強しなくなるんじゃないか」と心配されることもあるかもしれません。
ただ、ここで取り組んでいただきたいのは、「やりたいことは際限なくする」のではなく、「やりたいことの中から優先度の高いものとそうでないことを整理する」ことなのです。
「どうしてもやりたいこと」「できればやりたこと」に加えて、「やるべきこと」も徐々に意識していき、やるべきこととやりたいことを状況に応じて使い分けるようになることが中学生の学習生活の目標です。
そのためには、セルフマネジメントする姿勢を身につけていく必要があります。
セルフマネジメントの基本は、タイムマネジメントです。
そこで、1日のスケジュールを考えてみませんか?
まず、スケジュールの中に絶対に外せない予定(自分ではズラすことができない予定)から書き入れましょう。
平日であれば、睡眠の時間、食事の時間、授業の時間なんかは外すことはできません。中学校の授業は一旦16時頃を目途に終わると、仮定してみましょう。
この時点で、平日は、ほとんどの時間が埋まってしまいますよね。空き時間は赤枠で囲った時間帯だけになっています。
ただここまでだと、授業時間は少し長くなった程度で、小学生の頃とそれほど大きくは変わりません。
ここに自分が特に中学生の間にどうしてもやりたいことを入れていくようにアドバイスしてみてください。例えば習い事や部活動ですね。
保護者の方が決めてしまうのではなく、「何をどうしてもやりたいのか?」を聞き出してあげてください。(例えばそれがゲームであっても認めてあげる部分もあったほうが良いです)
お子様はついスケジュールをパンパンに詰めてしまいがちですが、ある程度「あそび」を持たせておかないと毎日続けるのが難しくなってしまいます。
上記の表では「21:00」「22:00」のところを「勉強~趣味・自由時間」として柔軟に使えるようにしています。
急用や体調などの問題で突然、予定通りに時間が使えないこともあるので、余白を予め設けておくことが、続けるための秘訣です。
そうしていくと、中学生の子どもたちが「自分のやりたいこと」をきちんとやりながら、その生活の中で日常の家庭学習に充てられる時間って、実はものすごく限られたものだということに本人自身が気づいてきます。
だからこそ「時間を有効に使う」ために何をすべきなのかを徐々に考えていけるようになっていくのです。
中学生くらいの年齢だと、やはりとにかく目の前のことに一生懸命で、なかなか自分が過ごしている毎日を俯瞰で見て計画を立てられないというお子様も多いものです。
ですので、お子様が計画的に生活を組み立てたり、学習を進めていけないことに対して過度に不安になったりする必要はないと思います。
ただ、中学校生活にある程度慣れてきた段階で、お子様が中学校生活の中でやりたいことは何か?を念頭に置いて、保護者の皆さんと一緒に振り返る時間を取ってあげると良いでしょう。
さて、このように小学生と中学校では、その生活リズムが大きく変わってきますよというお話をここまでしてきたわけですが、その上で、子どもたちは限られた時間の中で宿題も含めて、家庭学習を進めていかなければなりません。
そんな日々の学習において、どんなことを意識すればよいのでしょうか?
今回の連載企画では、『中学 自由自在』シリーズの編集を担当したスタッフにインタビューをしていきます。
第1回となる今回お話するのは、中学生の小学生とは異なる生活リズムや学習に注目しつつ、それをどう「安定」させていくか?というトピックになります。
またインタビューでは、彼らが『中学 自由自在』に込めた思いや理想について伺いながら、そのためにどんなことができるのか?どんな学び方があるのか?を皆さんと一緒に考えていければと思います。
中学校に入ると、小学生の授業とは違って、教科担任制に移行します。加えて、教科書の厚みも一気に増して、授業のスピードも上がります。
しかし、家庭学習の時間もあまり多くとれるわけではありませんよね。その中で「授業」をどう位置づけていくのか。家庭学習とリンクさせていくのか。
その点について、編集スタッフに聞いてみました。
小学生の頃に比べて、授業そのものの密度が高くなり、しかも家庭学習の時間は限られてしまいますよね。
そういう状況で、家庭での学習では、どんなことを意識するといいでしょうか?
社会担当です!よろしくお願いいたします。
やはり授業で触れられた内容は、その時間内で頭に入れてしまうというのが理想だとは思います。
しかし、実際には部活動で疲れていたり、ついつい夜更かしをしてしまったりして、翌日の授業で集中力が散漫になってしまうことも少なくないですね。
理想はそうですが、現実には、なかなかうまくはいきませんよね…。
はい。ですので、授業により良い状態で臨むということをその前段階の目標にしてみるのはどうでしょうか?
きちんと睡眠時間をして授業中に居眠りしないように…などですか?
もちろんそうした生活面のことも大切ですね。
例えばですが、授業で扱われる内容についてサラッと予習をしておくと、授業を受けるときには、同じ内容を聞くのが2回目になりますから、理解がスムーズだと思いませんか?
確かにそうかもしれません…。
数学の予習となると、少しハードルが高いと感じるお子様も多いかもしれません。
ですが社会だと、授業前日に翌日の授業で扱われそうな範囲を『中学 自由自在』で読んでおくというだけでも全然変わってきます。
『中学 自由自在』は先取り学習にも対応するように作られているので、1人で読んでみるだけでも、理解が進んでいきますよ。
資料、グラフ、地図…と図版が豊富ですね!解説も細かくて「読み物」としても楽しめそうです!
確かに中学校の社会って、小学生の頃と比べると、覚えないといけない知識が膨大で頭を悩ませたような記憶がありますね…。
安心してください。それはほとんどの子どもたちが抱える悩みだと思います。
それでも、どこかのタイミングでインプットしていかなければ、知識は身についていきません。
そういう意味でも、まずは授業に集中して、そこで頭に入れてしまうという意識を持つと良いのではないでしょうか。
なるほど。参考になりました!他の教科はどうでしょうか?
理科担当です!よろしくお願いいたします。
理科も同じように、授業の前に『自由自在』を読んでおくのは、効果的だと思いますよ。
というのも、小学校の楽しく実験・観察という理科の授業スタイルは、中学校になると大きく変化するからです。
かなり専門的かつ発展的な内容に突入していき、それに伴って、知識事項も増えるため、苦手を感じるようになるお子様がどうしても増えてきます。
確かに中学校の理科って、急に難しく感じたような記憶があります…。
はい。小学生の時は理科が好きだったお子様が、中学校に入って苦手意識を抱くようになることも少なくないと思います。
ただ、それを過度に心配しすぎる必要はありません。
そもそも中学校の理科で扱われる「日常で感じることのできない事象」や「直接目で見ることのできないこと」ってお子様からするとなかなか興味を持ちにくいのです。
その上、知識事項をインプットしておかないと理解できなくなっていきますから、興味が持てない+分からないというネガティブな感情が悪循環を生みだしてしまいます。
それを避けるための最初のステップとしてできるのは、せめて知識事項だけでも何とか頭に入れておくことではないでしょうか。
興味を持ちづらいことでも、「分かる!」と思えたら意外と楽しくなってくるんですよね。
まさしくその通りです。
読み物的に読み進めるとしても、『自由自在 理科』では、実験の手順などもイラストつきで説明していたり、図や写真を豊富に掲載したりしているので、分かりやすいです。
ぜひ授業の前に読んでおいて、授業中の学びに向かう姿勢へ繋げていきましょう。
・多忙な毎日における家庭学習は、あまり負担にならないことから始めよう!
・まずは授業をしっかり理解することを「最初のステップ」と捉え、限られた家庭学習の時間で予習に取り組んでみよう。
・理科や社会においてはそれぞれの『自由自在』を読み物として授業前に読んでみるだけでも効果的!
さて、今回はお子様が中学生になると生活リズムが変化するというお話に始まり、その中でタイムマネジメントの重要性が高まってくることをお伝えさせていただきました。
その中で、習い事や部活動といった「自分のやりたいこと」を優先するためには、わずかな残りの時間で効率よく、そして無理なく学習を維持していく必要があるといえます。
この時、真っ先に考えていただきたいのが、やはり学校での授業によって得られる効果を限りなく最大化することです。
授業でダラダラと聞いて分からないからと家庭学習に時間をかけるよりも、授業をしっかりと聞いて、時間内に全て理解してしまうくらいの姿勢で臨む方が望ましいことは言うまでもないでしょう。
そして、記事冒頭のタイムスケジュールの話にも関わりますが、保護者の皆さまにアドバイスさせていただきたいのは、「勉強時間」に固執しすぎないことです。
例えば、1時間くらいを目安に終わる内容で「1時間勉強する」という約束をお子様としていたとしましょう。
仮にお子様がその内容を40分で終わらせたとして、その後テレビを見ていたり、マンガを読んでいたりしたら、どんな風に声をかけますか?
ここで「1時間勉強する」という約束を持ち出して「あと20分勉強しなさい!」と声をかけるのは、あまり良い方向に作用しないケースも多いです。
人間の集中力はそんなに長く続きませんから、ダラダラと長い時間をかけるよりも、短い時間でスパッとやってしまう方が遥かに効率は上がってきます。
しかも、そこで「浮いた時間」は他のことに使えるわけですから、メリットは大きいと思いませんか?
ですので、こういう場合は、むしろお子様が「1時間くらいかかるであろう内容を40分でできた」という事実をポジティブに捉えてあげましょう。
こうした「余裕」を持つことも、日常学習を「維持」していく上では非常に重要なポイントなのです。
さて、次回は今回の内容の続きとして
・「数学」「英語」「国語」についての小学校と中学校の違い
・「数学」「英語」「国語」 の日常学習でやっておきたいこと
・授業と家庭学習をつなぐ「ノート」の取り方
といった内容について取り上げます。
良ければ、ご一読ください。
●概要
・『中学 ⾃由⾃在』 国語、社会、数学、理科、英語
・定価:2,950円(+税)
・判型:A5判
・ページ数:本⽂592〜656ページ、解答編(数学)160ページ
●累計2700万部のロングセラー
“知りたいことが何でもわかる本”をコンセプトに、『自由自在』は中学生シリーズが創刊70周年を迎えました。
豊富な写真や図版を使ったオールカラーの構成で、学習の要点をきめ細かく段階を区切って解説しており、理解をサポートします。
また、マンガで始まる導⼊部や、⼊試にも教養としても役⽴つコラムやトピックを織り交ぜ、学習者がひとりでも学びやすく飽きのこない⼯夫を凝らしています。
●⾳声・動画による学習理解の促進!
英語では基本⽤例の英⽂やリスニングの⾳声をQRコードから再⽣。リスニングや⾳読の反復練習がしやすくなりました。
理科では実験の理解度を深める動画「科学実験ライブラリー」を⽤意。付属の⼩冊⼦にあるQRコードから⼿軽にアクセスできるようにしました。
ぜひお手に取ってみてくださいね。